「お洒落は人を楽しませるもの」。その言葉を聞いて、最初はいまいちピンと来なかった。
自分が好きなものを着る、人の目なんか気にしない、自分が満足ならそれでいい───。それがお洒落だと思っていた。
でもたとえば、自分が無人島にひとりで生活するとしたら。誰も自分のことを見る人がいなくなったとしたら。
その時に、ネクタイのゆがみを気にするだろうか?外に出る前に化粧をするだろうか?そんな人はいないと思う。
そして気付いた。人に見られて、いいね、それ素敵だね、と言われて。嬉しくなって。自分という存在を確認して。はじめてファッションを楽しめるのだと。
ファッションとは相対的なものであり、お洒落をすることは自分以外の人々を楽しませるためのものだと知った。
そしてまた、服が好きになった。
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