エピチャン

2010/04/28

敬愛するあやなさんに、「あなたの文章、好き。」って告られたので、
もう好き勝手書かせていただきますよ。
調子乗ってる?うん、調子乗ってる!


東京から離れて早一年。まじで早すぎた。
で、この一年間。
自分のアンテナの感度が相当鈍ってきたのがわかる。

かっけーものとか、やばいデザインとか、キレてるやつとか、ぶっ飛んでるイベントとか、
そういった作品や人間や空間を肌で感じるチャンスに恵まれないせいで、
日々変わっていく先端の鋭さに疎くなってる。
ケータイで言えば、今僕はど田舎の圏外にいるんですね。
でもアンテナだけはいつも3本おっ立ててたい。
つまり、そういうことです。

手にしたいこと、やりたいこと、全てを手中に納めることは不可能だと知ってるけど、
やはりジレンマは常にある。
仕事と金と安定を手にして、夜は暖炉の前でブランデーやるみたいな野望もあるし、
好きな街や好きなものを肌で感じる環境で、スリルとドキドキの毎日を生きたい気持ちもある。
散々悩んで腹くくったはずなのにね。

ただ、後悔はしていない。
今の八百屋ライフは嫌いじゃないし好き勝手やってるし、
何気にファンクラブとか出来て若干調子乗ってるし、
むしろ楽しんでる。
東京で、頭のキレた連中に混じって落ちこぼれの社畜やってた頃よか100倍笑えてる。
フツーに英語で電話かかってきてたしな。カオス。
それに比べたら、遥かに僕らしくいられている。
察しの通り、インテリ気取りのスーツより前掛け腰に巻いてる方が性に合うしね。
(スーツ着ると売れないホストみたいになるから悲しい)
ただ、田舎のスーパーで「しゃせー!」の日々だと、不感症の女の子みたいになってしまう訳で、
そんなのって悲しくないかな?
感じることの出来ないセックスなんて絶望的。
だからこれで良かったのかな、っていう揺らぎは、正直ある。
好きなカフェも、本屋も、美容室も、服屋も、クラブも、美術館も、アートも、ここにはない。

ともあれ今はまず、野菜売って経営学ぶのが先決なのかもな。
金がないと、どんなにいいアイデアがあってもなにも形に出来ないし。
まずは金。まずは金。まずは金。
アイデア生かすもツールありき。そう言い聞かそう。
今までただの一度も、金を追って何かを決めてきたことなどなかった。
だから、これからも格好つけて生きていくために、
スケボーしたり、ポストロックやったりしながら、まずはいっぱしの八百屋になろう。
そんな感じで。はい、まとめた。無理矢理。

2010/04/26

"つるむの嫌いなくせに、本当は誰より孤独なんだよ、きっと"

あの場所で唯一共感できたダチ。
ちらへの最後の挨拶を託した。
これで僕の中での bobba bar は完全に終わった。

2010/04/25

久し振りに東京にいた頃の友達にメールをした。
ずっと連絡したかったんだけど、する勇気が起きなかった。
「おれは今、福岡の田舎で八百屋をやってる」だなんて。
言葉にするのが寂しかったんだ。
何だかあいつと住む世界が変わってしまったみたいで。

ヒロシとは、数年前に深夜の渋谷で出会った。
寒い冬の日に終電を逃した、深夜の牛丼屋だ。
隣の席に座ってきた彼は、イカれたチベット衣装みたいな季節感のない服をまとい、
わけのわからない帽子を被り、インディアンアクセサリーを大量に身につけ、
首からは東トルキスタンという国の、国旗のバッジをぶら下げていた。
こういう頭のネジがいくつか飛んでるみたいな奴が僕は嫌いじゃないし、
大抵は友達になれる。
案の定、すぐに意気投合した。生卵をおごった。

二人の遊び場はいつも、渋谷か横浜だった。
いつもつるんでは二人してバカみたいにナンパしたり、クラブでウイスキーキメて踊ったり、
ロングスケボーニケツで道玄坂を駆け抜けたり転んだりしていた。
渋谷のハチ公前でタップダンスのパフォーマンスをやったり、
許可なしに路上でゲリラフリーマーケットをやったりもした。
やばい奴にぶん殴られたり、名前も知らない女を持って帰って看病してもらったり、
もうとにかく毎日がハイだった。葉っぱなんてキメなくても、十分ブッ飛んでた。
大好きな街のアンダーグラウンドには、鳴り止まないダンス・ミュージックと、かわいい女と、
朝には小便になるビール。
二人でいつもバカみたいに腹抱えて笑ってたし、どこかでうっかり死んでも、それはそれでアリかなと思ってた。

こう見えて彼にはズバ抜けたセンスや才覚はあって、
10代の頃は美容師を目指し、ヨーロッパでビダルサスーンのスクールに行ってたというから面白い。
何故そんな将来有望株なのに美容師を辞めたのか、と聞くと、

"どんなにすげえ美容師になっても、せいぜい自分の店構えるだけだし、そんな人生退屈じゃん"

あいつらしい。

彼は毎日、肉体労働で日銭を稼いでは、
その金をその日の飲み代に全て注ぎ込むという完全にダメ親父スタイルで、
とにかく毎日が悲劇的に貧乏だった。
旦那には絶対しない方がいいタイプだけど、
僕にとってはそれがどうやらいい塩梅、だったらしい。
自論だけど、金がなくても遊べる友達というのが本当の友達だと僕は思ってる。
ガキの頃がそうだったし。
大人になればなるほど、金がないと何にも遊べなくなる。そんなのって悲しくないかな。

「八百屋いいね、おれは相変わらずだよ」
彼からのメールに、僕は返事を返せなかった。
スラムダンクで言えば、ミッチーが不良を辞めてバスケを始める時に鉄男とサヨナラをする、あの気持ち。
「その頭、スポーツマンみたいだな。お前にはその方が似合ってるよ」っていう、あれね。

全く違う土地で別々の道を進む、もう交わらないベクトル。
二人が次に再会して一緒に飲む酒は、あの夜とは違う味がするのかと思うと、たまらなく寂しい気持ちになる。
もう戻れないところまで来てしまったのだから。

"どんなにすげえ美容師になっても、せいぜい自分の店構えるだけだしそんな人生退屈じゃん"

今、ヒロシの言葉を思い出す。
ヒロシ、おれは退屈な人生を選んでしまったのかな。
ダセえなってお前に笑われてしまうかな。
でもおれはこの道を行くって決めたよ。
また会おうな、ヒロシ。
おれのいないところでうっかり死ぬなよ。

2010/04/22

epiです。
懲りずにブログはじめました。
冷やし中華はじめました、的なノリです。はい。

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暇な時は覗きに来てね。なんかして遊ぼうぜ。
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