エピチャン

2010/08/06

たとえば洋服のショップ店員が接客をする際に、
客が気に入って選んだ服が死ぬほど似合わなかったとしても、
「とてもお似合いですよ」と言うことによってその客は幸せになれるし、
買ってもらった店員もまた売上を獲得して幸せになることが出来る。

人は誰も彼もがそんなありふれた嘘をつき続けて、
そして誰も彼もがそんなありふれた嘘に救われて生きている。
嘘が人を幸せにする。つまりそういうこと。

役者。政治家。小説家。キャバクラ嬢。営業マン。マクドナルドの店員。
教師。警察官。駐車場の案内をする人。ショップ店員。アナウンサー。医者。

嘘をつく職業というのはこの世の中に実に多く存在している。
逆に嘘をつかない職業の方が圧倒的に少ないのかもしれない。
仕事のルーチンとして嘘をつくことがごく自然に組み込まれており、
それがひとつの小さな嘘であることに気付いていないだけ。

最近、「嘘をつく仕事」に就きたいと思うようになった。
まあ今も嘘をつくことをためらうことなく仕事をしているわけだけど。
嘘、それは優しさや恋愛といったものとどこか似ている。

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