エピチャン

2013/09/22

ほんの50年くらい前にはビデオカメラなんてものはなかったわけだし、ほんの100年くらい前にはカメラなんてものもなかったわけだし、ほんの300年くらい前には鏡すらなかった。
つまり、長い人類史上の歴史において、自分の姿を自分の目で見ることは、ここ近年まであり得ないことだった。
科学の力によって、自分の姿を限りなく近い形で擬似的に知ることができるようになったわけだが、本来は自分だけが自分の存在を知ることができなかった。

それで僕は思う。人のいいところや悪いところは沢山見つかるのに、肝心な自分のいいところや悪いところは、自分では気付かない。
だからこそ、自分以外の誰かの中に、自分の顔を見つけることができる。人のいいところや悪いところを見つけたら、そこに自分が映っているのだと思う。

今日、近所の食堂で、隣の席に猫背で皿を舐めるように食事をしている客がいた。
その姿を見て、その体(てい)はあまり美しくないなと思いつつ、ハッとした。その瞬間、それは自分の姿なのだと気付いた。

http://epidence.blogspot.jp/2013/04/blog-post_5440.html

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