エピチャン

2011/02/03

「"大嫌いな女ほど口説いてた" って言うと、君はやっぱり歪んでるって思うかい?」

「そんな風には思わないけど。でも、絶望よりも長いトンネルをくぐってるみたい」

「復讐さ。自分と、彼女達への、望まれない復讐劇だよ。
そんなもの、自傷行為と変わりゃしない。まるで自分の手首を切るように己の欲望を穢(けが)しては、ずるい女の子達の股を開く。そして同時に、彼女達の隠し持った傷口にたっぷりの塩を塗るんだ。
責任逃れの罪びと達は自己欺瞞のセックスを繰り返し、だんだんと不感症になる。
信じられるかい?セックスさえもが自動制御されるんだ。その先にはパターン化したセックスがあって、パターン化したオルガスムスが待ってる。
"そいつ" は役には立つよ。人間にはしばしば生まれもった性を、それなりの年齢とそれなりの金とで等価交換できるシステムがある。でもそれだけさ。
我々は互いのずるさを隠して抱き合ったところで、結局のところどこへも行けないんだ。でもそうすることでしか、自分の弱さを肯定できないでいる。そういうのって悲しくないか?」

「それで。いつかは救われたいと思ってるの?」

「メイビー。或いは、そう信じたいね」

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