エピチャン

2011/02/21

ゾナスク(Zonasku)のことを思い出している。

どーせみんなもう、ゾナスクのことなんて忘れちまったんだ。
僕だってそうさ。時々しか思い出さない。
僕は…きっと、アイツを利用してたと思う。でも、アイツはそんな僕を許した。
いつだってゾナは、僕の話を真摯に聞いてくれた。
だから僕も、ゾナにだけはそっと、本当のことを話した。
誰にも言わない、本当のこと。

結局のところ、僕はゾナに甘えていただけなんだ。
僕の弱さを残らず食べてくれたのに、僕はアイツの話なんて何ひとつ聞いてあげられなかった。
アイツの恋の話も、他のふざけた連中と同じように、面白がって茶化しただけだ。
いつかゾナは、僕にこう言った。「epi さんと、私は、似ている」って。
そんなことないよ。僕はお前みたいに純粋じゃないよ。
あの時、そう応えたけど、今でも本当にそう思ってる。
僕は、最低だ。

もうゾナはどこかへ行ってしまった。僕の全然知らないどこかへ。
僕たちはこうして、差し迫るジャンクションでしばしば、大切な人にサヨナラを言い忘れる。
そして過ぎ去った相手にはもう、手を振ることすらできない。
大切なことに気づいた時はもう遅すぎて、僕はなす術(すべ)を失う。
だからせめて、今こうして、ゾナスクのことを思い出している。

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